dragan2007-01-02


 アフリカ系アメリカ人の父とハンガリー人の母の間に生まれたハワードは、子どものころには決して経済的に裕福とは言えない生活をしていた。しかし、ハイスクール時代にサッカーと出会った。

190センチと長身のゴールキーパーであるハワードは、ハイスクール卒業後すぐにプロに入り。ノースジャージー・インペリアルズで長期にわたってプレー。1998年にメジャーリーグ・サッカーと契約しニューヨーク・メトロスターズに加わり、ゴールキーパーとして2001年まで在籍した。ゴールキーパーは一般的に「経験値」が重要視されるが、ハワードは比較的キャリアが短いにも拘らずそのポテンシャルを証明するように、2001年メジャーリーグ・サッカーの最優秀キーパーに選出されている。

やがてハワードはアメリカで最高のゴールキーパーとして知られるようになり、代表チームにも選ばれ2002年にデビュー。世界的なメガクラブ、マンチェスター・ユナイテッドイングランド)の注目するところとなる。そしてついに2003年にはメジャーリーグ・サッカーからイギリスのプレミアリーグへ移り、アメリカのサッカー界を揺るがせた。

 移籍当初はあのファビアン・バルテス(元フランス代表)を押しのけゴールマウスを守ったが、2004年シーズンにパフォーマンスが低下したことをきっかけにロイ・キャロル北アイルランド代表)にポジションを奪われた。若さゆえに一度落としたパフォーマンスを取り戻すのに相当期間を要することとなり、それが「赤い悪魔」にとってピーター・シュマイケルの幻影を振り払えない要因ともなってしまった。
2006−2007シーズンからは心機一転、エバートンでプレーしている。代表でも2006年ドイツW杯こそケイシー・ケラーの壁を越えることは出来なかったが、今後アメリカのファーストキーパー候補であることには変わりない。また自身が「トゥーレット症候群」という神経性の疾患を克服しており、その関係でユニセフのボランティアにも積極的に参加している。